定植前年までにしておくこと
〜土作り〜
アスパラガスを育てるために一番大事なことは土作りです。
アスパラガスは、1度定植してしまうと、7年から10年以上同じ畑で収穫することになります。その間、基本的には改めて耕したりすることはできませんし、追肥以外の肥料をやることもできません。そのため、最初にきちんと畑を作っておく必要があるわけです。
また、畑選びも大事になってきます。地上に近いところに地下水位や礫層、強粘土層があるところや、酸性土壌ではうまく生育しません。そうした場合は畑を改良する必要があるわけですが……。うちの場合は、どうやら地下20cmくらいの部分に礫層があるらしいことが作業中に判明しました。ちょっと心配です。
1.心土破砕
まずは、排水性を確保するために、サブソイラ等を使って心土破砕をします。
うちの場合は、プラソイラを使って、畑の縦横約1m間隔でかけました。
これがプラソイラ。トラクタの後ろに着けて使います。
サブソイラよりも強力です。
濃い茶色い筋がプラソイラをかけた後の畑の様子です。
左にある山は堆肥です。
2.堆肥をまく
次に堆肥をまきます。これが、重要な元肥になるわけです。この堆肥の量で、アスパラガスの生育や収量・味が大きく左右されるんだそうです。
うちの場合は、約3反(30a)の畑に、120tの堆肥を入れました。1反(10a)当たり40t入れたことになります。
堆肥の山。できれば馬の堆肥がベストなのですが、今回は調達できず、牛のバーク堆肥を使いました。 畑全体に小さな山を作りながらまいていきます。 その後、トラクタの後部バケットを使って全体にならしました。
3.土壌改良
続いては土壌改良材をまきます。
アスパラガスの生育に必要な栄養分を土に与えてやるわけですが、そのためには事前に土壌診断をする必要があります。
うちの場合は、ph調整のための炭カルと、重過リン酸石灰を大量に投入しました。面積も広い上に、アスパラガスは普通の野菜よりも深く根を張るため、たくさんの肥料が必要になるわけです。
ブロードキャスターという肥料をまく機械があれば楽なのですが、うちにはそんな便利なものはないので、トラクタの後部バケットに人が乗って、トラクタを走らせながら手でまいていきました。
その後、深耕ロータリーを使って、深く土を耕します。目標40〜50cm。普通のロータリーだとせいぜい20cmくらいですから、かなり深く耕すことになります。先述したように、アスパラガスは深く根を張る植物ですので、肥料なども地中深くまで入れる必要があるわけです。
ここでトラブル発生!
どうやら、一部の地中に礫層があるらしい……。深耕ロータリーが大量の石や岩を地上に持ち上げてくれました。おかげで石拾いをしなくちゃならなくならないし……。そんなことよりも、こんな礫層がある畑でうまく育ってくれるんだろうか?ちょっと心配です。(ストーンピッカーという機械を使えば土中の石を取り除くことも出来るのですが、改良材をまいた後なので……。)
人間ブロードキャスター。肥料をまいていいます。 深耕ロータリーです。刃がデカイ。時速1km以下でしか進めません。
深耕ロータリーもかけ終わって、土壌改良終了。
翌年の春の定植を待ちます。